お知らせ

2014年12月3日

CLV21会期中にセミナー・イベント・視察ツアー等を開催

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展示会会期中には、クリーニング業者に求められる労働安全・環境保全対策や、経営をサポートするIT活用や財務、クリーニングトラブルの防止に役立つ情報や技術の実演、海外展開に成功しているクリーニング事業者の事例紹介など、クリーニング事業者の役に立つ最新情報を提供するセミナーを開催しました。
前回大阪展示会で好評だったリネンサプライ事業者を対象としたセミナーも多く開催し、セミナー会場は連日多くの参加者で盛況となりました。

行政によるセミナー

・厚生労働省セミナー「クリーニング業における労働安全衛生対策」
〜特定化学物質障害予防規則等 関係法令の改正について〜

厚生労働省セミナーでは、厚生労働省労働基準局 安全衛生部化学物質対策課 環境改善室の濱本和孝室長が、平成26年11月に「特定化学物質(特化物)」となったテトラクロロエチレン(パークロロエチレン/以下、パーク)の労働安全衛生対策に関する講演を行いました。
発がん性の恐れのあるパークを特化物の第2類である「特別有機溶剤等」とする改正により、従来の有機溶剤中毒予防規則(有規則)に定められていたばく露防止措置等に加え、特定化学物質作業主任者の選任や作業環境測定の実施、作業従事者の特殊健康診断の実施および各種記録の30年間保存等が新たに加えられています。セミナーではパークの適切な使用と管理のため、変更点のポイントを説明しました。
・環境省セミナー「クリーニング業における地下水汚染未然防止対策」
環境省セミナーでは、環境省 水・大気環境局 土壌環境課 地下水・地盤環境室の大河原弘樹氏が平成24年6月に施行された改正水質汚濁防止法(水濁法)の概要と、地下水汚染未然防止対策について説明しました。
クリーニング業では、フッ素系溶剤やパーク溶剤を使用するクリーニング所が有害物質使用特定施設に該当するため、溶剤ガス検知器の設置やベースタンクサイトグラスによる溶剤残量の目視点検と記録、漏洩した溶剤をウェスや吸収マットで確実に回収する体制の構築といった対策が求められます。
セミナーでは具体的な対応例に加え、管理要領や定期点検の記録の取り方に関する例を示すとともに、所管する自治体とも相談して適切な対応を図ることが求められます。

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平成27年5月末までに対応が求められている地下水汚染未然防止対策について具体的な例を出しながら説明された

ホームクリーニング関連セミナー

・洗濯の絵表示変更をビジネスチャンスに
〜ユーザーの疑問や課題に対応する接客の重要性〜

NPO法人繊維商品めんてなんす研究会の中村美和子筆頭常務理事が講師となり、平成26年10月20日に公示されたJIS L 0001について、国際規格であるISO規格との整合化を行う経緯や、現行JIS L 0217との変更点として新たに追加される商業ウェットクリーニング、表示記号の対比・省略等について注意すべき点を説明しました。
また、来たる取扱い絵表示の切替えに備え、利用者に対する事前の情報発信やプロの技術と知識による丁寧な接客対応の重要性についても言及し、同団体の資格制度「クリーニングアドバイザー」の紹介を行いました。
・「お客様とのカビに関するトラブルを未然に防ぐための基礎知識」
〜住宅のカビと密接に関わる衣類のカビ問題について〜

NPO法人カビ相談センターの高鳥浩介理事長が、身の回りにあるカビの種類や繊維に対し付着しやすいカビ、温度や湿度等、衣類にカビが生える条件などの基礎知識を解説しました。
また、お客様とのトラブルを防ぐためには、第一にクリーニング後にカビは発生しないという利用者の誤解を解き、一年の中で梅雨や秋口以外でも結露が発生する場合などはカビが生える可能性があることから、家庭での衣類の保管方法等に注意喚起を行う必要があると説明しました。

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カビは身の回りに常に存在し、洗濯・掃除・除菌でも完全になくすことはできないため、家庭での保管方法がポイントとなると解説した

実演プログラム

・プロに学ぶかけはぎの手法や見積など 〜かけはぎ専門店による説明と実演〜
全国に4店舗を展開するかけはぎ専門店・株式会社かけはぎ工芸織本の松本剛麿氏が、かけはぎの技法や仕上りなどを、実演を交えて紹介しました。
織本で行っているかけはぎ技術は織り込みと刺し込みを主に活用しており、どちらも高度な技術を持つ職人の手によって跡がほとんど目立たない仕上りとなっております。
セミナーでは、かけはぎに適した生地と適さない生地の特徴を紹介しました。加えて、クリーニング店がかけはぎをメニューに取り入れる利点として、受付時のチェック機能の強化につながることや、破れなどのトラブルが発生した際に解決方法の一つとして提案できることを挙げました。

リネンサプライ関連セミナー

・「安全・安心のためのリネンの管理」
〜感染症が「有る」と「無い」はどの様に異なるの?〜

北里大学看護キャリア開発・研究センター 感染管理認定看護師教育課程教員の藤木くに子氏が、病院リネンのクリーニングと衛生管理の重要性について講演を行いました。
感染症対策の基本として丁寧な手洗いとマスク等の咳エチケットの有効性を説明し、その後、院内感染を防ぐためのリネンの管理方法について、使用したリネンの回収方法と汚染の度合いに応じた選別の方法、リネンの保管方法等を紹介しました。
加えて、感染予防には病院とクリーニング事業者が情報を共有し、リネンの保管・使用・クリーニングという一連の流れを包括的に管理することが大切であるとしました。

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藤木氏は看護師の経験をもとに、衛生管理の重要性を解説した

・「衛生管理は商いの基本」ユニフォームレンタルの新しい潮流
〜ユニフォームから始める清潔で統一性のあるイメージの醸成〜

株式会社ダスキン ユニフォームサービス事業部の草野茂樹事業部長がユニフォームレンタルの市場動向について解説しました。
近年は消費者の衛生意識の高まりに伴い、飲食店や食品加工工場等でユニフォームの管理を自主管理から企業管理にすることで衛生管理を徹底する動きや、医療介護施設の増加によるレンタルニーズの高まり等があります。今後ますます増えるレンタルユニフォームのニーズとクリーニング需要、同社のユニフォームレンタル事業の仕組みについて紹介しました。

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飲食店、病院、宿泊施設等、どの分野でも清潔なユニフォームによる衛生管理が信頼の鍵となっている

成功店視察ツアー・リネン工場視察ツアー

本展示会の新企画として、「成功店視察ツアー」では、新しいビジネスモデルで注目を集める株式会社アピッシュが展開する「WASH&FOLD・ベイシティ晴海店」(東京都中央区)の視察に37名、株式会社ユーゴーが展開する「クリーニング専科・群馬緑町店」(群馬県館林市)の視察に39名が参加し、実店舗を見学しました。
また、「リネン工場視察ツアー」として、ホテルリネンを取り扱う「株式会社巴屋・リネンサプライ事業部 入間工場」(埼玉県入間市)の見学に37名が参加しました。

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11月28日(金)に実施した巴屋のリネン工場の見学。ホテルリネンのクリーニング工程や衛生管理等を学んだ
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11月29日(土)に実施したクリーニング専科の見学
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11月30日(日)に実施したWASH&FOLDの見学

展示会併催イベント

CLV21展示会の併催イベントとして、クリーニング師研修、中青会セミナー、第8回日繊ク協交流会議を開催しました。
中青会セミナー(主催:全ク連 中央青年部会)
・売上・集客に結びつくホームページ活用術 〜導入から最新ITトレンド情報まで〜
経営コンサルタントの竹内幸次氏(株式会社スプラム代表取締役・中小企業診断士)が講師となり、インターネット利用者が増加している中で、時間が経っても検索等による情報伝達効果が高いホームページ(ブログ)を自店の集客に結び付けていくための方法(SEO対策等)や、商売に有効な情報をインターネットから得るための検索サービスの活用方法、自店のホームページ作成に役立つITトレンド等について解説しました。
クリーニング師研修(主催:公益財団法人全国生活衛生営業指導センター)
クリーニング師研修には展示会来場の機会を利用した33名が参加し、展示会ならではの充実した講師陣によるカリキュラムを受講しました。
【研修内容・講師一覧】
『相談事例による苦情の実態と防止対策について』
 講師:公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 理事・福長 恵子氏
『アパレルと品質管理について』
 講師:株式会社ビームス商品統括本部 品質管理室 顧問・加藤 峰雄氏
『プロが使うシミ抜き剤の基本』
 講師:株式会社ミズホケミカル 代表取締役・根津 祐史氏
『衣料品の防カビ対策』
 講師:NPO法人カビ相談センター 理事長・高鳥 浩介氏

企画展示「中古機器売買コーナー」

昨年の大阪展示会に続き、今年も会場内に企画展示として「中古機器売買コーナー」を設けました。今回は、対象となる機器の製造メーカー名・年式・型式と写真画像を持参した方におおよその査定を行う下取り査定コーナーも設け、来場者で終日賑わいました。
協力:全国クリーニング機械中古機ネットワークグループ

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昨年の大阪展示会よりもさらに展示規模を拡大して行われた中古機器売買コーナー