全国クリーニング生活衛生同業組合連合会は10月6日(土)に、「第10回全国クリーニング大会in川越」を川越プリンスホテル(埼玉県川越市)で開催しました。関東甲信越ブロックでの開催は平成18年9月に新潟県で開催して以来12年ぶりの開催となり、今回の川越大会には総勢391名の参加者が集まりました。
開会式では全ク連・小池広昭会長の主催者挨拶に続き、実行組合である埼玉県組合・渡邉勝幸理事長が歓迎の言葉を述べました。また、来賓の厚生労働省・根本匠大臣や埼玉県・上田清司知事、川越市・栗原薫副市長らからご祝辞を頂戴し、公衆衛生に寄与するクリーニング業および組合活動への期待の言葉をいただきました。
続いて、株式会社文化放送と全ク連および一都六県組合が共同で実施しているクリーンライフみのりの箱募金のセレモニーを行い、一都六県組合の代表者に感謝状が贈呈されたほか、会場でも募金協力を呼びかけた結果、合計17万4,330円もの浄財が集まりました。
記念講演では、喜多院第59世住職・塩入秀知氏と謝罪マスター/著述家の竹中功氏のお二人にご講演いただき、塩入氏には徳川家とゆかりの深い川越・喜多院の歴史、竹中氏には仕事の危機を乗り切るための謝る技術として、クリーニングサービスを営む上で役立つトラブル時の対応等についてお話しいただきました。
大会終盤の大会旗引継ぎでは、関東甲信越ブロックから東北ブロックに大会旗が引き渡され、次回開催地となる青森県組合・伏見紀幸理事長が歓迎の言葉を述べ、盛会裏の内に大会が終了しました。
次回第11回青森大会は2019年9月7日(土)~8日(日)に青森県青森市で開催します。
開会式で全ク連・小池会長は、今年発生した豪雨や台風、地震等の自然災害の被災者へのお見舞いの言葉に続き、「長期間放置品解消に向けた取組みについて平成29年度に対応策がまとまり、今年度はクリーニング事業者への周知のため全国10ブロックを訪問し説明会を開催しています。同時に全ク連機構改革についても全ク連の現状を説明申し上げ、皆様のご理解を頂戴できるよう努めているところです。また、全ク連の長年の悲願であった大同団結も順調に進んでおり、団体を横断して需要拡大等のクリーニング業界の振興や課題解決にむけ議論をするステージに立つことができました。11月末にはこれら関係団体の協力によるCLV21-2018東京展示会も開催されるので是非とも足を運んでいただき、業界を盛り上げてまいります」と挨拶を述べました。
続いて、実行組合である埼玉県組合・渡邉理事長は「厳しい状況にあるクリーニング業界ではあるが、全国大会は久々に顔を会わせる仲間同士が情報交換し今後に活かしていくための意義深い大会です。この2日間を通じて全国の仲間の絆を感じ、新たな第一歩を踏み出す原動力にしてください」と、大会開催に際し意気込みを述べました。
今大会では株式会社文化放送と関東一都六県組合(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)の組合員店、全ク連が中心となり昭和60年から展開し今年34年目を迎えた「クリーンライフみのりの箱募金」について、活動の周知と協力組合に対する感謝状を贈呈する「クリーンライフみのりの箱セレモニー」を開催しました。
クリーンライフみのりの箱委員会・関根英生委員長(株式会社文化放送編成局次長兼編成制作部長)より第33期の募金報告が行われた後、第31期の助成先である地元・埼玉県川越市のグループホーム「第5ほくほくハウス」での浄財の使途としてエアコンが購入されたことが報告されました。
続いて、株式会社文化放送・上口(かみぐち)宏代表取締役社長から一都六県組合の代表者に感謝状が授与され、これまでの貢献に会場から大きな拍手が贈られました。
また、募金箱を一つずつ卓上に設置し参加者に協力を呼びかけた結果、合計17万4,330円の浄財が集まりました。
特別記念講演1では「川越と喜多院の歴史」をテーマに喜多院第59世住職・塩入秀知氏が講演を行いました。
川越城は江戸時代になると徳川家に長く仕えた譜代大名が城主を務めており、徳川家と深いゆかりがあります。
一方、喜多院は比叡山延暦寺が総本山の天台宗のお寺であり、戦国時代に第27世住職・天海僧正が喜多院の住職に就任しました。
この天海僧正が仏教を始めあらゆる事象に造詣が深く、徳川家康公が相談事をしに川越に足を運ぶ等、交流が盛んだったことから喜多院と徳川家のつながりが生まれたと言われています。
塩入氏は、喜多院が「川越の大火」で被害を受けた際に3代将軍・家光公が再建を行い信頼の証として江戸城内の御殿から「家光誕生の間」や「春日局化粧の間」を移築したことや、日光東照宮とのゆかり、50歳から半世紀に渡り喜多院の住職を務め108歳という長寿を全うされた天海僧正の長寿歌などを紹介しました。
特別記念講演2では「よい謝罪」をテーマに謝罪マスター/著述家・竹中功氏が講演を行いました。
竹中氏はかつて吉本興業株式会社に所属しており、同社を退職後はリスクマネジメントや広報部門における謝罪対応の経験を活かし、著述家・コメンテーターとしてメディアで活躍しています。
竹中氏は謝罪を成功させるためのポイントとして、まず「人が怒る」のは「故意・過失に関わらず何らかの行為で相手の気持ちがマイナスに振れた状態」とし、悪意がないことや弁解・嘘・正当化などが事態を悪化させること、謝罪の際は物理的な損害を賠償すると同時に、まずは相手の悲しみや憎しみ等の感情面のケアを最優先することの重要性を説明しました。
また、謝罪する時の準備として、
をあらかじめ想定すること、の3つを挙げました。
その他、相手の印象を左右する目線や表情、円滑なコミュニケーション方法等、トラブルへの対処法だけでなくクリーニング店での日々の接客にも役立つ内容をお話ししました。
大会最後に大会旗引継ぎが行われ、関東甲信越ブロックから東北ブロックに大会旗が手渡されました。
東北ブロック協議会を代表して古澤淳ブロック長(岩手県組合理事長)が大会旗を受け取り開催受託宣言を行ったのに続いて、次回開催地である青森県組合・伏見理事長が歓迎の言葉を述べました。
また懇親会は、川越まつりで演奏等を行っている連雀町 雀會のお囃子で開場し、関東甲信越ブロック・横村隆ブロック長と埼玉県組合・古川茂副理事長の挨拶の後、鏡開きが盛大に行われ全ク連・青山亨顧問の乾杯で始まりました。
各地から数々の賞品が提供された抽選会に続き、アトラクションでは連雀町 雀會による舞い「天狐の舞」および「寿獅子」の演目が披露され会場は大いに盛り上がりました。
2日目となる10月7日(日)は観光を行い、喜多院および川越城本丸御殿、川越市立博物館を見学したあと、「小江戸・蔵里」で昼食および買い物を楽しみ、川越のシンボル「時の鐘」や蔵の街並みが残る川越一番街周辺を散策しました。